「ヒアルロン酸注射のダウンタイムっていつまで続くの?」
「ヒアルロン酸注射をすると顔がパンパンになると聞いて不安」
このようにお悩みの方もいるのではないでしょうか。
ヒアルロン酸注射はメスを使わないため、美容医療の中でも比較的ダウンタイムの少ない施術です。しかし注入部位や注入量、体質などによっては腫れや内出血などの症状が出ることもあります。
本記事ではヒアルロン酸注射のダウンタイムがいつまで続くのかや部位別の症状の違いなどを解説します。ヒアルロン酸注射を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の監修者

医師・院長
藤尾 謙太
目次
ヒアルロン酸注射のダウンタイムはいつまで続く?長くても1週間〜10日程度
ヒアルロン酸注射のダウンタイムは、注入量や部位、体質によって差はありますが、長くても1週間〜10日程度で治まります。
腫れや赤みなどの症状は施術後1〜2日で強く出やすく、その後徐々に改善していくのが一般的です。
もし1週間〜10日程度経っても症状が治まらなかったり悪化したりする場合は、医療機関を受診しましょう。
ヒアルロン酸注射のダウンタイムで起こりやすい症状
ヒアルロン酸注射のダウンタイムでは、以下のような症状が起こりやすいです。
- 腫れ
- 内出血
- 痛み
- むくみ
- しこり
詳しく解説します。
腫れ
ヒアルロン酸注射では、注入部位に腫れが生じる場合があります。
針を刺すことによって炎症が起こることが原因です。赤みや痛みを伴うケースもありますが、数日程度で症状は治まります。
注入量が多いと腫れが目立ちやすい傾向にあります。
内出血
ヒアルロン酸注射では、注射針が毛細血管を傷つけることで内出血が起こることがあります。アザのような見た目で、部位によっては目立つかもしれません。
とくに皮膚が薄い目元やこめかみ、ほうれい線などの部位は内出血が起こりやすいです。
内出血は、数日〜数週間で消えます。
痛み
ヒアルロン酸注射後は、注射針を刺した傷に痛みを感じることがあります。また、ヒアルロン酸製剤を注入したことで肌内部の圧力が高まり、鈍い痛みを感じることもあるようです。
ヒアルロン酸製剤の中には麻酔が含まれるため施術中や直後は痛みを感じにくいですが、麻酔が切れると痛みが出始めます。
施術後の痛みは一時的なもので、数日で治まるのが一般的です。
むくみ
ヒアルロン酸注射のあとは、注入部位に一時的なむくみが生じることがあります。ヒアルロン酸には水分を引き寄せる性質があるためです。
注入量が多いと水分の吸収量も増え、むくみが目立ちやすくなる傾向があります。とくに額は注入量が多くなりやすいため、むくみが生じやすいとされています。
体質やその日の体調によってもむくみ方は変わるので、少しでもむくみを抑えたい方は睡眠不足や飲酒を避けるとよいでしょう。
しこり
ヒアルロン酸注射の後、注入部位に硬いしこりができる場合があります。ヒアルロン酸の注入量が多かったり、深さや位置が不適切だったりしたときに生じやすい症状です。
通常は時間の経過とともに馴染んでいきますが、膜ができてしまいなかなか馴染まないケースもあります。
しこりができて改善しない場合は、クリニックに相談しましょう。
以下の動画でもヒアルロン酸注射のダウンタイムやリスクについて回答しているので、合わせて参考にしてください。
ヒアルロン酸注射の注入部位によるダウンタイムの違い
ヒアルロン酸注射は主に以下の部位に行いますが、部位によってダウンタイムが異なります。
- ほうれい線
- 涙袋
- おでこ
- 鼻
- 唇
- 顎
それぞれの部位について、ダウンタイムの症状を解説していきます。
ほうれい線に注入した場合
ほうれい線は会話や食事でよく動かす部位なので、注入後に腫れや痛みなどの症状が出やすい傾向があります。
また皮膚が薄いため内出血したり、しこりやミミズ腫れのような凹凸が目立ったりしてしまうことも。
わずかな位置のズレでも症状に繋がる可能性があるため、経験豊富な医師のもとで施術を受けるのがおすすめです。
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涙袋に注入した場合
涙袋は皮膚が薄く毛細血管が集まる場所なので、内出血が起こりやすいです。内出血を起こすと青紫のアザのような見た目になります。
また、目元は視線が集まる部位のため、腫れやむくみなども目立ちやすいです。注入量が多いとダウンタイムの症状が起こりやすくなるため、ヒアルロン酸を入れすぎないようにしましょう。
おでこに注入した場合
おでこにはさまざまな神経や血管が通っており、注入する範囲も広いため、腫れやむくみ、内出血が出やすいといわれています。ダウンタイムの期間も、他の部位に比べてやや長めです。
また、眉間やまぶたまで腫れが広がったり、痛みが生じたりする場合もあります。
鼻に注入した場合
鼻に注入した場合も腫れや内出血、痛みなどが現れることはありますが、他の部位に比べると目立たないといえます。
また、鼻ならダウンタイムが気になる場合でも、マスクで隠して生活することが可能です。
唇に注入した場合
唇は皮膚が薄いため痛みを感じやすい部位です。また、腫れや内出血が起こることもあります。
見た目が気になる場合は口紅でカバーしたり、マスクで隠したりするのがおすすめです。
顎に注入した場合
顎は皮膚が厚く動きも少ないため、他の部位に比べて内出血や腫れなどの症状は出にくい傾向です。
ただし稀に筋肉痛のような鈍い痛みが出るケースもあります。これは注入したヒアルロン酸製剤によって、皮下組織が圧迫されて起こる痛みです。
2〜3日ほどで痛みは治まりますが、気になる場合は保冷剤などで冷やしましょう。
ヒアルロン酸注射のダウンタイムで顔がパンパンになることはある?
複数の部位にヒアルロン酸注射を行うと、顔全体がパンパンに見えることがあります。ヒアルロン酸が水分を吸収してむくんだり、炎症によって腫れたりすることが原因です。
顔全体のむくみや腫れを避けるには、ヒアルロン酸を何回かに分けて少量ずつ注入してもらいましょう。
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ヒアルロン酸注射のダウンタイム中に患部を冷やすのは有効?
ヒアルロン酸注射のダウンタイム1〜2日目は、患部を冷やすことで腫れや痛みの軽減が期待できます。冷却することによって血管の拡張が抑制され、炎症や内出血が広がるのを防げるためです。
ただし、冷やしすぎには注意が必要です。長時間の冷却や直接保冷剤を当てる行為は、凍傷に繋がります。また血流が阻害されて、回復が遅れる原因にもなります。
幹部を冷やす際は保冷剤をタオルで包み、1回5〜10分程度のアイシングを数回に分けて行うようにしましょう。
ヒアルロン酸注射の後にやってはいけないこと
ヒアルロン酸注射の後、以下の行為はしないようにしましょう。
- 患部を必要以上に触る
- お酒を飲む
- 激しい運動をする
- サウナや入浴で体温を上げる
- 強い紫外線を浴びる
してはいけない理由を詳しく解説します。
患部を必要以上に触る
施術の後はヒアルロン酸がまだ馴染んでいないので、必要以上に触らないようにしましょう。押したり擦ったりすると、ヒアルロン酸の位置がズレてしまう可能性があります。
また注入直後は皮膚が敏感になっており、摩擦や刺激によって赤みや痛みが出やすい状態です。
施術した後1週間ほどは患部を強く圧迫しないようにしましょう。
お酒を飲む
ヒアルロン酸注射の後はアルコールを控えましょう。アルコールを摂取すると血行が促進され、腫れや内出血が悪化する可能性があります。
また、ダウンタイムが長引く原因にもなります。
施術後1〜2日で症状がピークを迎えるため、1〜2日は飲酒を避けるのが望ましいです。
激しい運動をする
ヒアルロン酸注射の後は激しい運動を避けましょう。運動によって血行が促進されると、腫れや内出血が生じやすくなります。
少なくとも1〜2日は、汗をかくような運動をしないのがおすすめです。
サウナや入浴で体温を上げる
施術後は、サウナや長時間の入浴など、体温が上がる行為を避けましょう。身体が温まると血管が拡張し、注入部位に腫れや内出血が生じやすくなる可能性があります。
施術後1〜2日はもっとも症状が強く出やすい時期なので、少なくとも1〜2日はサウナや長時間の入浴は避けましょう。
強い紫外線を浴びる
ヒアルロン酸注射の後は強い紫外線を浴びないようにしましょう。紫外線は肌の老化を早め、ヒアルロン酸の分解を促進させます。
また施術後は肌が敏感になっているため、紫外線によって色素沈着するおそれもあります。
長時間の屋外活動は控え、外出の際は日焼け止めや日傘などでしっかり紫外線対策を行うことが大切です。
紫外線対策は施術直後に限らず継続すべきですが、施術後1〜2日はとくに気をつけましょう。
ヒアルロン酸注射のダウンタイムが終わらない場合は?
施術から1週間〜10日以上経っても腫れや内出血が引かない場合は、医療機関を受診しましょう。
通常ヒアルロン酸注射のダウンタイムは長くても1週間〜10日ほどで落ち着くとされています。もしダウンタイムが長引くようであれば、何らかのトラブルが起きている可能性があります。
感染症やアレルギーなど重大な副作用が起こっていることもあるため、自己判断で放置せずに医師に相談することが大切です。
まとめ
ヒアルロン酸は皮膚を切る必要がないためダウンタイムが短い施術ですが、腫れや内出血などの症状が一時的に現れることがあります。
ほとんどの症状は1週間〜10日程度で落ち着くため、過度に心配する必要はありません。
ただし施術後の過ごし方によっては、ダウンタイムが長引いたり症状が悪化したりするため、注意が必要です。
またダウンタイムのリスクを軽減するには、信頼できる医療機関で施術を受けることも大切です。当院では患者様一人ひとりに合わせた施術を提供しているので、ダウンタイムが心配な方もぜひご相談ください。
※国内における未承認医薬品・医療機器が含まれる自由診療となります。
※施術に使用する医薬品・医療機器は医師の判断のもと、個人輸入にて入手しています。
※個人輸入において注意すべき医薬品等については、厚生労働省からの案内もご参照ください。
※本施術に使用でき、かつ同一の性能を有する他の国内承認医薬品・医療機器はありません。