「ヒアルロン酸注射にリフトアップ効果はある?」
ヒアルロン酸をボリュームダウンした部位に注入することで、皮膚が引き上げられリフトアップ効果が得られます。足りない部分を補うため、自然な仕上がりを目指せるのが特徴です。
本記事では、ヒアルロン酸注射によるリフトアップの仕組みやメリット・デメリット、失敗のリスクについて解説します。リフトアップ治療を検討中の方は、ぜひ参考にしてください。
ヒアルロン酸注射によるリフトアップについては、以下の動画でも解説しています。
この記事の監修者

医師・院長
藤尾 謙太
目次
ヒアルロン酸注射にリフトアップ効果があるのはなぜ?
ヒアルロン酸注射は、下垂した靭帯や萎縮した骨を補うことでリフトアップ効果が得られる治療です。
加齢とともに皮膚を支える靭帯のハリがなくなると、皮膚も一緒にたるんでいきます。ヒアルロン酸を靭帯に注入し支えることで、リフトアップすることが可能です。

また年齢を重ねると骨も萎縮していきます。凹んだ部分にヒアルロン酸を注入すると、ボリュームアップとともに皮膚が引き上げられてリフトアップします。
ヒアルロン酸注射でリフトアップを目指す場合の注入部位
ヒアルロン酸注射でリフトアップを目指す場合、主に以下の部位に注入していきます。
- こめかみ
- 頬
- ほうれい線
- ゴルゴライン
- マリオネットライン
- あご
それぞれの部位を詳しく解説します。
こめかみ
ヒアルロン酸注射でボリュームを補うとこめかみの凹みが改善され、滑らかで若々しい印象になります。
こめかみがふっくらすると皮膚が持ち上がり、目元や頬のリフトアップ効果が得られます。
こめかみは年齢とともにボリュームがなくなって、凹みやすい部位です。ゴツゴツとした輪郭が滑らかになることで、若返り効果も期待できるでしょう。
内部リンク:ヒアルロン酸 こめかみ
頬
頬がコケている方やチークトップの脂肪が少ない方は、ヒアルロン酸でボリュームを補うのがおすすめです。頬のボリュームが減ることで頬の皮膚が余ると、口横にもたつきが出てきます。
頬にヒアルロン酸を注入することで頬全体が持ち上がり、ほうれい線やフェイスラインのたるみが改善するでしょう。
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ほうれい線
ヒアルロン酸をほうれい線に直接注入することで、シワを目立たなくさせることができます。ほうれい線を埋めるときはシワの部分だけでなく、小鼻横の凹み(鼻翼基部)にも注入していきます。
ほうれい線へのヒアルロン酸注射は皮膚がたるんでいるタイプよりも、筋肉によって筋ができる方や小鼻の周りがくぼんでいる方におすすめです。
ほうれい線へのヒアルロン酸注入については以下の動画でも解説しているので、参考にしてください。
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ヒアルロン酸注射でほうれい線を治療するデメリットは?リスクや意味ないといわれる理由を解説
ゴルゴライン
ゴルゴラインにヒアルロン酸を注入すると、皮膚が内側から持ち上がり溝が目立ちにくくなります。ゴルゴラインとは目の下から頬にかけてできた直前状の溝(シワ)です。
ゴルゴラインが改善すると頬が持ち上がったように見えるため、リフトアップ効果を実感できます。
ゴルゴラインがあると疲れたような印象を与えるため、改善することで若返り効果も得られるでしょう。
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ゴルゴライン(ゴルゴ線)へのヒアルロン酸注射の効果は?失敗や消えないケース、ダウンタイムについても解説
マリオネットライン
マリオネットラインとは、口元からあごにかけて現れるシワです。このラインにヒアルロン酸を注入することで肌にボリュームを与え、シワを目立たなくなくします。
マリオネットラインが目立つと口元が老けた印象に見えるため、ヒアルロン酸注射によって若返り効果も期待できます。
あご
あごにヒアルロン酸を注入することでフェイスラインが引き締まり、たるみ改善の効果が期待できます。
またあご先の形がシャープになり輪郭が整うことで、顔全体が引き締まった印象に変わるでしょう。Eラインを整え、横顔を美しくする効果も期待できます。
ヒアルロン酸注射でリフトアップするメリット
ヒアルロン酸注射によるリフトアップには以下のようなメリットがあります。
- 施術直後から実感できる
- ハリやうるおいのアップにもつながる
- ダウンタイムが短い
- 副作用のリスクが少ない
順番に解説します。
施術直後から効果を実感できる
本格的な効果の実感は1〜2週間後になるものの、施術直後から効果を実感できるのはヒアルロン酸注射の魅力です。注入されたヒアルロン酸がボリュームを補い靭帯や骨を補強するため、たるみやシワの改善が目に見えてわかります。
すぐに効果がほしいという方にはヒアルロン酸注射がおすすめです。
ハリやうるおいのアップにもつながる
ヒアルロン酸は元々体内に存在する成分で、高い保水力をもっています。肌に注入することで内側から水分を保持してくれるため、肌のハリやうるおいが向上します。
また乾燥による小じわの予防にも効果的です。
ダウンタイムが短い
ヒアルロン酸注射は、メスを使う施術に比べてダウンタイムが短い点が魅力です。皮膚の切開が必要ないため、腫れや赤みなどの症状は手術に比べるとほとんどありません。
施術直後から仕事や日常生活に戻れるため、忙しい方でも施術を受けやすいでしょう。
副作用のリスクが少ない
ヒアルロン酸は体内に元々存在する成分であり、アレルギー反応や拒絶反応などの副作用が比較的少ない治療法です。
美容施術を受けたいけど副作用が不安という方は、ヒアルロン酸注射から始めてみるとよいでしょう。
ヒアルロン酸注射でリフトアップするデメリット
ヒアルロン酸注射にはデメリットも存在します。
- 仕上がりが医師の技量に左右されやすい
- 効果が永続しない
- 重篤な健康被害につながる可能性が0ではない
詳しく解説します。
仕上がりが医師の技量に左右されやすい
ヒアルロン酸注射は注入技術や部位により、仕上がりが大きく異なる施術です。注入する深さや注入位置の調整などは非常に細かい手技なので、医師の技量が大きく関わります。
ヒアルロン酸注射を受けるときは、信頼できる医療機関や医師に依頼することが重要です。
不自然な仕上がりにならないためのポイントを以下の動画で解説しているので、周囲にバレたくない方はこちらも参考にしてください。
効果が永続しない
ヒアルロン酸は体内で徐々に吸収されるため、効果がずっと続くわけではありません。部位や個人差にもよりますが、一般的には半年〜1年程度で効果はなくなります。
2回目以降は1回目よりも長持ちしやすいですが、効果を持続させるためには定期的な施術が必要です。
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ヒアルロン酸注射の効果の持続期間は?長持ちさせる方法も紹介
重篤な健康被害につながる可能性が0ではない
ヒアルロン酸は安全性が高い施術といわれていますが、健康被害につながる可能性が0というわけではありません。
まれに感染症やアレルギー反応、血管塞栓が生じることがあります。適切な施術であれば基本的には起こりませんが、リスクはしっかり把握しておきましょう。
ヒアルロン酸注射によるリフトアップで失敗はありえるのか?
ヒアルロン酸注射によるリフトアップでも失敗のリスクはあります。失敗例には以下のような
ケースが挙げられます。
- 不自然な仕上がりになる
- 左右非対称になる
- 触ると硬い感触がする
- 表面がぼこつく
注入量や部位が適切でない場合、顔のバランスが崩れて不自然に見えることがあります。またミミズ腫れのようなぼこつきが出たり、触ると硬かったりすることも。
もし失敗してもヒアルロン酸を溶かして元に戻すことはできますが、余計な負担がかかってしまいます。失敗を避けるためにも信頼できる医師の元で受けることが大切です。
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リフトアップに必要なヒアルロン酸の注入量
リフトアップに必要なヒアルロン酸の注入量は、部位や個人によって異なりますが、以下の量が目安です。
部位 | 注入量の目安 | |
---|---|---|
軽度 | 重度 | |
こめかみ (片側) | 1〜2cc | 2〜3cc |
頬 (片側) | 0.5〜1cc | 1〜2cc |
ほうれい線 (片側) | 0.5〜1cc | 1〜2cc |
ゴルゴライン (片側) | 0.5〜1cc | 1〜2cc |
マリオネットライン (片側) | 0.5〜1cc | ー |
あご | 0.5〜1cc | 1〜2cc |
求める仕上がりやたるみの程度によっても注入量は異なるため、信頼できる医師に相談して決めることをおすすめします。
ヒアルロン酸リフトとボトックスリフトの違い
項目 | ヒアルロン酸リフト | ボトックスリフト |
---|---|---|
効果 | ボリュームを補い、たるみを引き上げる | 首の筋肉の動きを抑えて顔の脂肪や筋肉が下がるの防ぐ |
注入部位 | 頬やこめかみ、あごなど | 首の前側 |
持続期間 | 約6ヶ月〜1年 | 約3〜6ヶ月 |
加齢によって脂肪や骨が痩せてきた方はボリュームを補うヒアルロン酸リフトがおすすめです。
一方で口角の下がりが気になる方や、耳下から首にかけてのラインをきれいにしたい方はボトックスリフトのほうが向いているかもしれません。
リフトアップを目的としたヒアルロン酸注射の症例
【症例1】

施術内容 | ヒアルロン酸(ほうれい線) |
---|---|
施術の価格 | ヒアルロン酸3cc:242,000円 ※税込み/自由診療 |
施術回数 | 1回 |
副作用・リスク | アレルギー、内出血、血管塞栓、仕上がりの僅かな左右差など |
【症例2】

施術内容 | ヒアルロン酸(ほうれい線、口の縦じわ、リップ:ボルベラ2cc+ボライト2cc) +アゴボトックス |
---|---|
施術の価格 | 【1回目】ヒアルロン酸2cc:165,000円(アゴボトックスは別料金) 【2回目】ヒアルロン酸2cc:165,000円(アゴボトックスは別料金) ※税込み/自由診療 |
施術回数 | 2回 |
副作用・リスク | アレルギー、内出血、血管塞栓、仕上がりの僅かな左右差など |
施術後はフェイスラインや口元のたるみが改善し、輪郭が整っています。
当院におけるヒアルロン酸注射の料金
当院におけるヒアルロン酸注射の料金は以下のとおりです。
【料金】
ヒアルロン酸 (ボルベラ、ボリューマ、ボラックス) | 1本目:88,000円/1cc 2本目以降:77,000円/1cc |
---|---|
ブロック麻酔の使用 | 1部位につき+3,300円 |
カニューレの使用 | 1本につき+3,300円 |
ヒアルロン酸注射によってリフトアップを目指す方には、4ポイントリフトや8ポイントリフトといったメニューをおすすめしています。
4ポイントリフトはこめかみとほほに注入する方法で、自然なリフトアップを得られるため、初めての方向けのメニューです。
【想定予算】
メニュー | 注入部位/注入量 | 金額 |
---|---|---|
4ポイントリフト | ・こめかみ:0.5〜1cc(片側) ・頬:0.5〜1cc(片側)→左右両方で2〜4cc | 165,000〜319,000円 (2〜4本) |
8ポイントリフト | ・こめかみ:0.5〜1cc(片側) ・頬:0.5〜1cc(片側) ・頬/頬こけ:0.3〜0.5cc(片側) ・ほうれい線:0.3〜0.5cc(片側)→左右両方で4〜8cc | 319,000〜627,000円 (4〜8本) |
より劇的な変化を求める場合は、こめかみと頬に加えてほうれい線にも注入する8ポイントリフトも検討してみてください。
まとめ
ヒアルロン酸注射は、メスを使わずにリフトアップ効果が期待できる治療法です。適切な部位に注入することで、自然な引き上げ効果を得られます。
ただし、ヒアルロン酸注射は仕上がりが医師の技術に左右されやすいため、信頼できるクリニックでの施術を受けることが大切です。
当院では自然な仕上がりを重視し、一人ひとりの状態や悩みに合わせて施術を行っています。ヒアルロン酸注射によるリフトアップを検討中の方は、ぜひ当院にご相談ください。
※国内における未承認医薬品・医療機器が含まれる自由診療となります。
※施術に使用する医薬品・医療機器は医師の判断のもと、個人輸入にて入手しています。
※個人輸入において注意すべき医薬品等については、厚生労働省からの案内もご参照ください。
※本施術に使用でき、かつ同一の性能を有する他の国内承認医薬品・医療機器はありません。